コートダジュール(ニース、ジュアンレパン)ジャズフェスティヴァル記

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豊富な野外コンサート

フランスで何より魅力的なのは、空を見てゆっくり過ごせる場所が多い点。中でもいいのが、あちこちで催される屋外コンサートです。
パリのVincennesヴァンセンヌの森の公園Parc Floralでは夏に無料コンサートがあり、タダ同然の公園入場料を払うだけで、ジャズやクラッシックの生演奏を聴きながら芝生で昼寝...という快適な午後が過ごせます。私がDidier Rockwoodを始めて聴いたのもこのヴァンセンヌの森コンサートでした。

ある日、パリのジャズラジオ局TSFでキース・ジャレットがコンサートをやるという話を聞いたので、ジャズ雑誌やTelerama(日本の「ぴあ」みたいなもの。Festival特集をやっていた)を買い集めて調べると、他にも私の好きなミュージシャンがこぞって南仏コート・ダズュールに来ると分かりました。
そのあたりは夏になると人が集まるヴァカンス地。ホテルの値段が跳ね上がり、予約すら困難だということで有名です。が、これほど都合のいいフェスティヴァルがあると知ってしまったら海辺に野宿してでも行かずにはいられません。

電車で移動できる距離にあるAntibes・Juan-les-pinsNiceの2箇所でフェスティヴァルがほぼ同時期に開かれるので、数日で回ることにしました。そうと決めたら勢いで後先考えずFNACでチケットを予約。レジで後に並んでいた若い女の子が、私の合計支払金額を見て
「コンサートのチケットに1000フランだって!高い!」とささやいていました。この出演者でこの料金(4日分で18000円程度)、日本に比べたらかなり安いです。東京なら、ハービー・ハンコックとキース・ジャレット分がどうにか買えるか買えないかという金額ですから。でもフランスにしたら確かにちょっと高いですね。
他にも惹かれるミュージシャンが沢山出ていたのですが、残念ながら予算と時間の関係で、コンサートは4日間にしぼることにしました。

PROGRAMME, TARIFS

私のフェスティヴァル日程

プログラム&料金

  • ANTIBES JUAN-LES-PINS アンティーブ、ジュアン・レ・パン

  • 1日目 KEITH JARRETT TRIO (GARY PEACOK, JACK DE JOHNETTE)
    2日目 SONNY ROLLINS
    *料金・・・1ère série(1等指定席)325FF、2ère série(2等自由席)285FF(1回あたり5~6千円程度)でした。

  • NICE ニース

  • 1日目 TRIO SUD, HERBIE HANCOCK, MIGHTY MO RODGERS...
    2日目 EMIR KUSTRICA&THE NON SMOKING ORCHESTRA,  KENNY WERNER&TOOTS THIELEMANS (DUO), PAT METHENY&MICHAEL BRECKER SPECIAL 4TET, CLAUDIA ACUNA...
    *料金・・・1日あたり165FF(3千円弱)で入場。複数の会場間を自由に移動して、見たいコンサートを見る。(贅沢!)

    リンク:
    ニース観光局
    Office du tourisme d'Antibes Juan-les-Pins

    JOURNAL

    COTE D'AZUR ジャズフェスティヴァル中心 ヴァカンス日記

    ANTIBES - JUAN-LES-PINS  1日目 MAP

    早めにJUAN-LES-PINS駅に着いたので、会場(Pinède Gould)付近をぶらつきます。駅は、南方にせり出したアンティーヴ岬の西側の付け根近くにあります。岬の東側には、世界第2の規模だというピカソ美術館が蒼い海を見下ろす小高い場所にそびえたっています。
    雲間から僅かにもれる太陽をちびちび浴びていたパリとはうってかわって、ここでは陽光が贅沢にふりそそぎ、さわやかな海風が吹き抜けています。周りを見回すと、よく日焼けした人ばかり。ヴァカンスに行く前に地元の公園で日焼けしておく人もいるくらいで、リゾート地での白肌はみみっちいと考えられているのだそうで。
    まぁ、白肌が見あたらないとはいっても、有色人種はごくわずかです。パリでいろいろな肌色が混じっているのを見慣れていると、妙な感じがします。確かこの地方は、いつだかの選挙の時に外国人嫌いのルペン氏の支持率が高かったはず。

    街を歩くと高級ホテルが目につきます。いかにもリッチな常連風の客がホテルから出てきて、ピカピカの車に乗り込むのを見ると、「私のような貧乏学生がホテル予約をとれなかったわけだ」と納得してしまいます。
    そうした高級ホテルに隣接した目的の会場Pinède Gouldは、海の目の前で、Pinède(松林)という名の通り、松の木に囲まれた、風の気持ちいい広場です。今夜ここでコンサートが行なわれるはずなんですが、客らしき人もいないし本当にここでやるの?と不安になるほど準備らしい準備もされていません。いくら21時開始とはいえ悠長なもんです。
    21時という開始時間は、このあたりの夏の日没が遅いことを示してしています。しばらく歩きまわっていたら、足元に広がる白い砂のせいで、黒いサンダルが白くなってしまいました。夏らしく変身完了というところです。

    開場まではまだまだ時間がありますが、歩き疲れたので会場の外の植え込みの脇に座って休んでいました。ふと気づくとスタッフTシャツを着た中年のムッシュが隣に座っていて、話しかけてきたので話をしていましたが、周りを見回すと、いつのまにか会場を囲むように柵が設けられていました。どうやら柵の内側に閉じ込められてしまったようです。ムッシュが「外にある店で一杯飲もう」というので外に出て、同じスタッフTシャツの同僚と一緒に冷えたビールを飲みました。柵の外にはコンサート客が並びはじめています。
    よく考えると、柵の中に座っている私を外へ出すために飲みに誘ってくれたのかも知れません。「どいてどいて。いったん外に出て並んでね!」と追い払われても当然なところですが...粋なはからいです。
    ムッシュと同僚は、いかにも南らしい陽気なアクサンのフランス語で話しはじめました。

    「日本人は働きすぎで死ぬっていうけど本当?僕らの場合、土日祝日ヴァカンスをあわせると年の大部分は休日なんだ。長いヴァカンスに短い労働時間。それでみんないい車に乗って、いい家に住んでる。ヴァカンスだってちゃんと楽しめる。これでうまくいってるのに、仕事に身を捧げるっていうのは分からないな。」
    「そうそう。ヴァカンスのために仕方なく働くけど、俺は仕事なんか大嫌いだ。働かなくていいなら絶対働かない。仕事が好きって気持ち、理解できないねえ」と首をかしげる二人。
    「人生の大部分は労働時間だからどうせなら仕事を楽しまなくちゃ」と割り切って、「仕事大好き」に移行できれば、それはそれで楽しいんだろうと思いますが、「人生の大部分がヴァカンス」という恵まれた環境にある彼らには、そんな風に妥協する必要がないのでしょう。うらやましい夢のヴァカンス中心生活を送っているわけですね。
    この街はパリなどに比べて生活水準が高いのかな、と思わされます。皆が皆そんなにうまくいっていれば世界はバラ色のはずですから...。SDF(Sans domicile fixe, ホームレス)もこのあたりでは見かけません。

    ムッシュの同僚はこう言います。「パリジャンは冷たくて暗いでしょう。僕ら南の人間とは大違いだ。この辺の人は、今が楽しければよくて、細かいことは気にしない。僕なんか、特別手当を間違って同僚の口座に振り込まれちゃってタダ働きしたこともあるし、恋人に25000フラン()50万円位)もする超高級ドレスをいきなり僕の小切手で買わされたこともあるし...いろいろ他にもあるけど、笑えないやつは忘れちゃったな。ま、それも人生さ。」

    まさにイメージ通りの、典型的な「南の人」です。「いつ死ぬか分からないんだから、面倒なことは考えないで今を楽しむ」という刹那的な生き方を、自然に実行しているんです。「楽しい」とは何か、なぁんて哲学的に考えこんだりしないのでしょう。
    でも、南仏の照りつける太陽の下にいると、彼らの気持ちが分かってきます。頭がしびれたようにぼうっとしてきて、考え事が面倒になり、ケセラセラ~な気分になるのです。短期滞在の私ですらそうなるのですから、住人はなおさらでしょう。気候は住民の気質に影響するんだなぁとつくづく実感です。

    そんなことを考えていると、「日本に行ったらフランス人ってだけでモテるって本当なの?」と彼が聞いてきました。
    「人とか場所にもよるけど、そういう部分もあるみたいね。」と答えると、
    「僕が日本に行かない理由はそれなんだよ。君みたいな黒い瞳の東洋女性にぐるりと囲まれたら、妻と離婚したくなっちゃうだろ。それはまずいもん。離婚は面倒だし。」

    フランスではこんな「ハーレム日本」の噂をよく聞きます。六本木のクラブなどの話が口伝で広まっているようですが、それに加えて大島渚監督の「愛のコリーダ」の影響が大きいと私は信じています。過激だということで騒ぎになって裁判まで起こり、日本では長いことオリジナル版が禁じられていた有名な映画です。
    この日のコンサートの帰りのバスでも、見知らぬフランス人に「ジャズ好きなの?映画は好き?"L'empire du sens"(愛のコリーダ)、見たことある?」と聞かれました。フランスではゴールデンタイムにTVで堂々と流れたりして、有名な映画なのです。いきなりこの映画の話を持ち出されたことは初めてではなかったので、パリに帰ってから友達に聞いたら、知らない人は一人もいませんでした。TVで普通に放送されたりするんだそうで...。いくら外国製+アートという二重のヴェールをかぶっているとはいえ、あの強烈さを考えると...一家だんらんに向いているとはどうしても思えないのですが。友達の意見を総合しても、あの映画はフランス人の抱く日本女性のイメージ(静かで献身的で情熱的で性的に貪欲)に少なからず影響を与えているようです。(くしくもちょうど2000年、日本でも遅ればせながら最低限ボカシのノーカット版が公開され、現在DVDも発売されているそうです。)

    話はそれましたが、フェスティヴァル運営係の二人とビールを飲みつつ話しているうちに、柵の前に並んだ客が入場し始めました。
    ムッシュはビールをご馳走してくれた後、ついておいでと言って、柵の脇を抜けて中に案内してくれました。どちみち指定席をとってあったとはいえ、行列待ち嫌いな私には嬉しいはからいでした。
    会場に入り、地面の砂をじゃりじゃり言わせながら席を探します。この日は1ère série(指定席)=ステージに近い方の席を予約していました。が、学校の卒業式のように席が全部平面に並んでいるので、前の席の人がもしアフロヘアだったりしたらステージが見えません。そうでなくても視界は今ひとつです。後を振り返ると、野球のスタジアムのように段になった2等自由席が見えました。絶対あっちの方が見やすいはずです。2日目はその2等自由席を予約していたのですが、視界も良好で地面も砂ではないので、案の定指定席よりずっと快適でした。
    会場内での飲食は自由で、コンサート開始前にはピーナツ売りも来ていました。私はHeinekenを買っておきました。
    それにしても本当に白人ばかり。世界の都市で見かけない場所はないというほど旅行好きな日本人すら見かけないのは意外でした。
    日本といえば、東京でキースのコンサートに行った時、咳をこらえるのに苦労したのを思い出しました。東京のホールの静寂とは対照的に、この屋外コンサートでは、話し声や街の音、波の音が渾然一体となっています。こっちの方が好きだなぁ。

    キース・ジャレット・トリオの演奏は予定より15分遅れて始まりました。ステージ背後には沈みゆく夕陽と海と空。ボサノヴァ曲「無意味な風景」を思わせる、ゾクっとするほど美しい光景です。
    会場隣の豪華ホテルのテラスにはキャンドルが揺れていて、宿泊客が音楽を聴きながら食事を楽しんでいる気配があります。海には個人所有らしき船がいくつかこっち向きに浮かび、裏側からステージを見ているようです。きっと美味しい料理を食しつつシャンパーニュグラスでも傾けながら...。ゴージャス。特等席ってあるものなんですね。

    曲は"Summer time"、"Now's the time"、"Smoke gets in your eyes"などのスタンダードが多く、キースは相変わらず唸りながらインプロヴィゼーションに徹し、あの独特の体勢で弾いているとは思えないおそろしく澄んだ音を響き渡らせていました。ベースとドラムは昔のアルバムに比べるとちょっとお疲れ気味?な感じもしましたが。
    ビールを飲みつつ潮風の中でキースの生演奏が聴けるなんて最高♪と喜んだのはつかのまで、じきにぬるくなってしまいました。仕方ないので一気に飲み干し、演奏に聴き入るうち、深夜に近づき、空が暗くなりました。闇にステージだけが浮かびあがり、神秘的な雰囲気です。アンコールは"Four Brothers"で華やかに始まりましたが、観客の拍手が鳴り止まないので、2曲目をしっとりと演奏してくれました。終わったのは11時40分頃でした。

    さて、ここからニースの安宿に帰らなくちゃなりません。電車は1時間先の終電1本を残すのみです。ニース行きは反対側のプラットホームから発車するので、線路の上を歩いて渡りました。そうしている人を何人も見かけた上、両側のドアが開いた停車中の電車内を抜けて、一方のホームから反対側のホームへ渡る人すらいるので、私はてっきり線路の上を渡るのは当たり前で、プラットフォームの高さが低いのはそのためなんだろう、南仏は開放的だなぁ、と思っていたのです。が、実はいけなかったんですね。この時は何も起こりませんでしたが、二日目のコンサートの帰りにも同じように渡ろうとしたら、目の前にいた警官に「線路に入っちゃ駄目だよ、地下通路があそこにあるでしょう」と注意されました。それで初めて、ホームの端っこに地下通路の入り口があることに気づいた私...まぬけです。
    さらにこのあたりでは、窓だけでなくドアまで全開で(!)鉄橋の上を走り抜ける電車に乗ったことが何度かあります。電車のドアはノブで手動開閉でき、走行中でも開けられるのです。開け放されたドアのすぐ横のストラポンタン(上げ下げできる補助椅子)にみんな澄ました顔で座っていますが、急ブレーキか何かで人が落下することはないんでしょうかねぇ。最初は驚きましたが、まぁ、慣れると快感です。このへんの住民はジェットコースターに強いんじゃないかな。


    ANTIBES - JUAN-LES-PINS  2日目 MAP

    明るい色のシャツに白いパンツといういでたちで登場のソニー・ロリンズ。陽気なおじいちゃんという感じ。南仏にピッタリの明るい雰囲気の演奏で、とても楽しめました。この日の映像を思い描きながら彼のCDを聴きなおすと印象が変わります。
    今日は2階の自由席なので、1日目の指定席より海がよく見えました。年齢層も自由席の方が低いせいもあり、反応がはっきりしていて、とにかく大盛り上がりでした。アンコールがいつまでたっても終わらず、永久にリピートされるんじゃないかと思ったほどです。

    演奏が終わる頃、またもや真夜中の電車に乗り込みます。一応緊張はしていたのですが、連日の疲れで眠くて、気づくとウトウトしていました。それでもバッグはガッチリガードしていますが。ちょっと離れたところに憲兵(警察みたいなもの)グループが乗っていたので安心したのかもしれません。ウトウトから覚めると、車両には憲兵達と私だけになっていました。

    いざニースに着いたので降りようとしてドアの前に立ちますが、なかなかドアが開きません。
    すると「この電車はNiceに止まらないんだよ。次のMentonまで行っちゃうんだ。」と憲兵さんが言いました。
    そりゃないよ、こんな夜中にMentonの海岸に穴掘って寝床を作るのは大変! 「困るなぁ。本当ですか?」と確認すると、「本当だよなぁ」と皆が口をそろえます。そうかぁしょうがない、まあどうにかなるか...と思った瞬間、ドアがオープン。

    「ハハハ良かったね。今日はNiceにも止まったねえ」と憲兵さん達がニッコリ。あ~、まんまんとだまされた!遊び心のある憲兵さんだ~。

    日本だったら、警察がこんな風に冗談を言うなんて想像つかないですよね?警官は常に警官、会場係は会場係、郵便屋さんは郵便やさん...。日本では、個人が職業と一体化していて、個性を出すのはタブーとされている気がします。少なくとも勤務中は個人を捨て、団体の付属品と化すのが日本流の働き方なのかもしれません。まぁそのおかげで役所でも郵便局でも効率が良くて、安心して任せられますよね。
    パリに住んでからは、おしゃべりで仕事がはかどらない店員にはすっかり慣れましたが、口笛を吹いたり大声で気持ちよく歌ったりしながら接客する銀行員を見ると、やっぱり笑ってしまいます。
    南フランスでは、そんなパリ以上に「ヴァカンス費用のために仕方なく働いている個人丸出しの人」に会いました。ショックを受けるってほどのことじゃないですが、こういうのもカルチャーショックって呼ぶんでしょうか。


    NICE (Arène de Cimiez)

    ニースのコンサート会場は、古代の闘技場が残るArène de Cimiezアレーヌ・ド・シミエです。コンサート用送迎バスで山を上り、会場の入り口にたどりつくと、持物チェックをされます。カメラやレコーダーを預けなくてはならないのです。預かり小屋の中をのぞくと、びっしり並んだカメラの中に大きなNiconやCanonなどが見えました。撮影しようと持ってきたのに取り上げられてしまったんですね。
    Arène de Cimiezはかなり広く、中に入ると緑が広がっていて、しばらく歩くとステージらしきものが見えてきます。ステージは1つだけでなく数箇所に設置されているので、数組のアーティストが同時に演奏することになります。一人でも十分コンサートホールを満席にできるアーティストのコンサートを同時進行させてしまうなんて、贅沢ですよね。

    はじめに目についた会場でしばらく待ってみましたが、ハービー・ハンコックのハの字も見えないので、通りすがりの係員に聞くと、それは別のステージだといってわざわざ案内してくれました。親切な係員だなと思ったものの、勤務中もナンパはフランスの常識。しきりに舌なめずりをしながら「僕はここのスタッフだから明日からもタダで入れてあげるよ」などと魅力的な提案をしてくれましたが、話を聞くうち後が面倒そうなので辞去。

    満員の会場で指をくわえてハービー登場を待っていると、TRIO SUDがステージに現れました。SUD(南、南仏)という名のとおり、ギターのSYLVAIN LUC シルヴァン・リュックが中心の、ドラムANDRE CECCARELLI、ベースJEAN-MARE JAFETの南仏出身3人組です。聴いたことがなかったのですが、かなり良くて、得した気分でした。SYLVAIN LUCの前後にゆらゆら揺れながら一生懸命弾く姿は印象的です。
    ずいぶん待ってようやくハービー・ハンコックが現れました。ソロと告知されていたはずが、なぜかぞろぞろと7人くらい。それはそれでにぎやかでよかったんですが...ソロが聞きたかったなぁ。会場は満席、拍手喝采の大盛況で立ち見客も多かったので、他のステージは空いてたんじゃないかなと思います。

    それが終わると、傑作映画"UNDERGROUND"の監督エミール・クストリッツアが率いるNO SMOKING ORCHESTRAノースモーキング・オーケストラを見るために会場を移動しました。このグループのライブはフランスでも人気だと聴いてはいましたが、これが最高でした。別会場で後から始まるTOOTS THIELMANSとKENNY WERNERのデュオも見たいので、途中で切り上げるつもりでしたが、あまりの面白さに盛り上がり、結局最後まで見てから移動しました。
    『アンダーグラウンド』、『黒猫・白猫』でもお馴染みの東欧(旧ユーゴ)ズチャズチャ音楽がcoolなのはもちろんですが、途中にはさむナレーションも、曲芸的なバイオリン弾きなどのパフォーマンスも絶妙。楽しめます。
    ジャズ・フェスにこのグループは異色な気がしたので、ジャズを聴きに来た観客の反応は大丈夫かなぁと思っていたのですが、老若男女とも楽しんでいるようでした。おじいさんやおばあさんが踊ったり、木の下でニコニコしながら首をふっているのを見ると、年をとっても新しいものを拒絶せず楽しめるって素敵だな、と思わされます。
    まあジャズ・フェスティヴァルという名でも、会場の中に食べ物の屋台もあり、3つの会場を勝手に行き来できる自由な仕組みなので、ジャズに興味がないけれど、お祭感覚で遊びに来ているという人も多いようでした。地元の祭りでこんなハイレベルのミュージシャンが見れるなんて恵まれてますねぇ。

    熱気に満ちたノースモーキング・オーケストラ会場を後にし、トゥーツ・シールマンスとケニー・ワーナーの会場に向かうと、だんだん涼しくなってくる気がします。そして会場に足を踏み入れると、何ともいえない清涼感に包まれました。ブルーやグリーンにライトアップされた古代闘技場のステージで、二人がくつろいだ演奏を聴かせています。クールダウンさせてくれるような気持ちよさ...。ほ~っと一息です。
    ベルギー出身のトゥーツ・シールマンスは、ジャズハーモニカと口笛の名手です。私はボサ・ノヴァのエリス・レジーナやジャズピアニストのビル・エヴァンス等との共演アルバムを聴いていましたが、コンサートは今回初めてでした。演奏はもちろんのこと、曲の間のおしゃべりも楽しくて、肩の力の抜けた粋な人だなあとつくづく感じます。
    「皆さん、口笛でメロディーを吹いて演奏に参加して下さい」と言って彼の有名曲ブルーゼットを演奏し始めました。ライトアップされた幽玄な遺跡、暗闇の中に蛍のように舞う沢山の口笛...神秘的で、本当に素敵な瞬間でした。
    ケニー・ワーナーは、どっしりした見た目とは裏腹に、繊細な音を出すピアニストで、日本人ジャズヴォーカリスト鈴木重子とも一緒に演奏していますね。

    好きな音楽については音楽そぞろごと Au Petit Bonheurに少しずつ書いています。

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